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最終幕アフレコ終了後team鳳インタビュー


――最終幕のアフレコを終えて、今の率直な感想をお願いします。

小野:1クールあっという間だなと思いました。アニメの中で時が流れるのは早かったですが、とても濃い高校生活を演じることができたと思います。すごく青春した1クールでした!

細谷:最終話のアフレコがドラマチックで……。いろいろな回があったけど、最後は締めくくりで終われて良かったなと。多田監督が青春を描きたいとおっしゃったので、それを感じながらアフレコをしていたんですけど、いつもは「もっとこうしたほうが良かったな」って気持ちが残ったりすることが多いんです。でも、この最終幕に関しては、「思い残すことはない!」と思えて良かったです。

花江:最初に多田監督から、『スタミュ』は星谷が成長していく話でもあると言われていて、それは1クール通して感じることができました。最初は頼りなかったけど、最終幕ではリーダーとしてちゃんと引っ張っていけるキャラクターに成長したと思います。それを支えてくれた4人と一緒に、濃い時間も過ごせて……。最初は那雪以外との関係はどうなるのかって思っていたんですけど(笑)。仲良くなったら、とことん魅力的なメンバーばかりでした。その個性がteam鳳として、すごく出ていると思います。僕も悔いなく演じることができました。

前野:1クールというあっという間の期間でしたけど、中身の濃い時間を過ごしました。物語が進むにつれて、各キャラクターがすごく成長したと思います。僕自身は終わった感じというのがあまりなく、彼らもこれが終着点ではなく通過点だと思いますので、次に空閑を演じるときまで、この気持ちを大切に温めておけたらなと思いました。

アーサー:僕にとっては初めてのメインキャラクターということで、想いがすごく強かったので(言葉に詰まる)。この想いは海斗に込めたので、映像を見てもらって聞いてもらえたらと思います。



――アフレコの雰囲気はどうでしたか?

花江:最初からすごく仲が良くて。本番前のテスト中もよく笑ってました。

前野:アニメだとライバルに当たるteam柊メンバーの皆さんとも仲良くさせていただきましたね。

小野:あと、team鳳は5人で合わせて何かを言うときは、たいがい揃わない(笑)!

アーサー:team柊のほうは揃うんですけど、team鳳はまったく…(笑)。

花江:team鳳らしいね。

――team鳳のみんながまとまった第6幕以降、揃ってきたりは?

細谷:ないですねぇ~。

一同:(笑)

前野:最後の「スターダスト」すら合わなかった。「誰かズレてるぞ!」って。いい意味で、みんなオンリーワンでしたね(笑)。



――印象に残っているシーンを教えてください。

細谷:僕は最初に鳳先輩からエチュード(即興劇)の課題が出されたところで。星谷くんが探偵役に任命されて、あとは演技経験者が多いから犯人役としてドラマを作っていくんですけど、そこでとうとう最後まで無言のまま血を吐いた空閑が、本当に素晴らしかった。

前野:喋ってないからね!(笑)

花江:本番前のテストでは、もっと盛大に血を吐いてたよね(笑)。

細谷:そしてそのあとの、星谷くんのちょっと下手っぽい「お前の母さんは喜ばないのにー」。あの芝居は本当に面白かった。あそこが僕は一番印象に残ってますね。

前野:僕は突然始まる音楽シーンの演出ですね。空閑くんの回が、あれ? ジェット機が飛んできた?って思って。(笑)

花江:空閑はやばかったね。他のキャラクターは脈絡があったのに、空閑だけ唐突に……。

前野:あのインパクトがすごかった。空閑くんはいつもおとなしいけど、歌うとジェット機が飛んでくるくらいの勢いがある曲を歌うんだって、そのギャップに驚かされました。

小野:僕は月皇の喧嘩に、皆で参加するところですね。那雪はオロオロするんだろうなって思ったら、月皇にお弁当を預けて参戦しに行くっていう、あのスタイルが結構好きでしたね。「あ、行くんだ!」って思いました(笑)。

アーサー:私は第6幕の「アヤナギ・ショウ・タイム」の舞台袖のシーンがすごく好きで。みんながひと言ずつ星谷に声をかけていって、「星屑の反乱ってやつを楽しもうぜ」というところも、いいなって思いました。ひとつになったなという感じがして。

花江:ほとんど言われちゃったけど、ワンワン軒の歌が頭から離れない(笑)。あとは戌峰がかなりアドリブで歌うシーンが多かったんですよ。そこは毎回面白くって……今度は興津さんこう来た!って……毎週楽しみでしたね。

――アドリブは結構多い作品なんですか?

花江:いや、戌峰くらいですね(笑)。第1幕から試され続けていました。



――自身が演じてきたキャラクターに対して、想いの変化やあらためて感じた魅力はありますか?

小野:那雪は自信がなくてアガリ症でしたが、回を重ね、team鳳として練習していくことで、すごく自信がついていったのかなと思います。第11幕で、後ろめたかったことを星谷に言うシーンがあったんですけど、そこまで言えるくらいの関係性が築けたんだと思って、那雪の成長を感じました。

細谷:天花寺は歌舞伎界のエリートとして入学してきて、周りがプロではなく学生なので、エリート意識や、歌舞伎界を背負って立つプレッシャーがあったと思います。他人を見下すようなポーズをとっていたんですけど、その後、話が展開していって彼の性格がわかると、仲良しこよしになってはいけない、常に競争相手でないと、と思っていたんだろうなと。モノローグで相手を認めているシーンもあったので、真っ直ぐ相手を見て、自分より劣っているところ、秀でているところをフラットに見ることができる人だと思います。でも、みんなと馴染んだあとは、仲間をすごく大事にしてるんですよ。だから人一倍思いやりが強くて、仲間が大好きなんだろうなって思います。優しいところが魅力だと思いました。

花江:星谷はただ明るくて、無鉄砲で、先のことを考えずポジティブなだけで突き進んでいると思っていました。でも徐々に困難も出てきて、ただ向かっていくんじゃなく、ちゃんと努力して、周りの仲間を気遣ったうえで未来に向かうことを覚えていく。最初「バカなのかな?」と思ったんですけど(笑)、それが「カッコいい奴だな」に変わっていきました。自分の言っていることや、やっていることに迷いがない。これが正しいという信念を持って突き進んでいるので、それは成長した部分だと思います。最終幕付近の星谷は、頼りがいのあるカッコいいキャラクターでした。

前野:最初の空閑の設定が、朴訥で物静か、という説明だったんです。そうは言っても、回を重ねていくごとに、熱く激昂したり、気持ちを露わにするシーンがあるんだろうと思っていたんですけど……。まぁ、そういうこともなく……(笑)。本当に最終幕まで、物静かで、俯瞰で物事を見れる人間で、自分を崩さないタイプの人でした。この中では一番セリフ量は少なかったんですけど、その中で存在感を出そうと、(画の)表情変化を拾って、息を入れたりしたんですけど、「そういうのは要りません」と(笑)。「あぁ、空閑はそういうこともやらないんだな」と、第4幕くらいから空閑愁というキャラクターが自分の中で出来上がりました。あとは、来年に期待です(笑)。

アーサー:第1幕を演じるときから思っていたのは、嫌な人にはしたくないということでした。月皇はとっても真面目な子で、根が素直なので、友達とどう接していいかわからなかっただけだと思うんです。何でもできると思っていないからこそ、お兄さんに追いつくために一生懸命努力して、それが綾薙学園への主席合格にも表れている。頑張っても追いつけないというコンプレックスを、星谷がやわらげてくれて。自分は自分で良いんだと思うようになってからは、友達とちゃんと接していけるようになったと思います。それからは回を追うごとに仲良くなって、最終幕では、友達になれたのかなって感じました。また次があるのであれば、月皇くんがどこまで柔らかくなっていくんだろうと、楽しみです。



――最後に、見てくださった方々にメッセージをお願いします。

小野:最終幕まで見ていただいて、ありがとうございました。「やっぱり青春って良いな」と感じた1クールでした。キャラクター同士の友情、成長、何かに向かって頑張っていく姿は、いつ見てもキラキラしているなと感じました。彼らはまだ1年生だし、2年生に上がって、ミュージカル学科になってからがスタートだと思います。だから最終幕を終えましたけど、終わった感じがしないんです。今日もいつも通りのテンションで来てしまって、「いつのまにか終わっちゃった」という感じなので、きっとまた彼らに会えると信じています。皆さん、『スタミュ』をこれからも応援していただけたらと思います。ありがとうございました!

細谷:最終幕までご覧いただき、ありがとうございました。第1幕から思い返してみると天花寺は、最初嫌なやつだったのに、途中でいきなり良いやつになります(笑)。それってアニメーションだし、エンターテイメントだからというのも、もちろんあるけど、青春ってそんなものなのかもしれないって思いました。青すぎて、一生懸命すぎて、だからそこがいいんだ!、というような感覚。team鳳がミュージカルに没頭している、その様子がすごく青春してるなと思いました。無事、最終幕を迎えられて良かったし、演じられて嬉しかったです。またやりたいですね! ありがとうございました!

アーサー:ご覧いただき、ありがとうございました。私の場合、高校時代に青春をしたという経験が本当に一切なくて(笑)、 『スタミュ』で足りなかったところを補えたかなという感じがします。演じられて本当に楽しかったです。声優というお仕事を目指したときのキラキラした気持ちを、また思い出しました。自分も星谷くんみたいな、がむしゃらなひたむきさが今よりもっとあったかもしれないと。今、無いわけではないんですけど(笑)、もっとキラキラした気持ちがあったなと、それを取り戻せた気がします。また次があることを楽しみにしているので、応援よろしくお願いします!

前野:『スタミュ』全12回を通して空閑を演じさせていただいて、ひとつの目標に向かって団結して頑張ることの素晴らしさをあらためて感じました。ここでひと区切りですが、パッケージの発売もイベントも控えております。まだまだ『スタミュ』の世界は続いていくと思うので、興味を持った方は、今後も無理のない範囲で応援していただければ、彼らの来年、再来年の物語が続く可能性も広がると思いますので、よろしくお願いします!

花江:最後までご覧いただきありがとうございました。僕自身、とてもとても楽しく、毎週楽しんで演じさせていただき、ここまで来ることができました。『スタミュ』は青春モノでもあるんですけど、ミュージカルが題材になっていて、毎週歌が入っているのも面白かったです。全部楽しみながら、演じさせていただきました。最後に星谷くんが「また来年!」と言いますが、それは仲間のみんなとの来年っていう意味もあるんですけど、皆さんとまた会えたら良いなという気持ちも込めましたので、それが現実になれば嬉しいです。引き続き『スタミュ』を応援していただければと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。

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