登場人物
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クリス:辰己琉唯16歳。キャプテン不在の海賊団“ブラッディ・ロジャー”の自称船長。
快活さと冷静さを兼ね備え、人を引き付けるカリスマを持っている。船長の素質は十分にあるが、お目付けのアルベールには何故か反対されている。
実は、13年前に強国に侵略されたとある小国の王子。しかし自らの出自は知らされていない。
当時のことはほとんど覚えていないが、悪夢にうなされる夜もある。アルベール:申渡栄吾20歳。海賊団の優秀な参謀で航海士も兼ねる。
冷静沈着な男。時に大胆過ぎるクリスのお目付け役。
侵略された小国の王家に仕えていた家臣の息子で、クリスとは乳兄弟。
亡き国王からクリスを託され、その命を守るために国を脱出して落ち延びた。左目の傷はその時に負ったもの。
以来、クリスを傍で見守り続けてきたが、祖国の痛ましい現状を知り、単身国へ戻るべきか苦悩する。ジョバンニ:戌峰誠士郎23歳。立ち寄った港町で出会い、そのまま仲間に加わってしまった謎多き青年。
一見のらりくらりとした楽天家だが、時おり垣間見える知性がある。
実はクリスやアルベールの仇である強国より放たれた密偵であり、王族の生き残りを探していた。それがクリスであると確信しているが、船の一員として過ごすうちに、次第に雇い主と仲間との間で苦悩するようになる。ティエラ:虎石和泉22歳。幼き日のクリスとアルベールを拾って匿ってくれた海賊船の船長の息子。
父が港町で作った子であることから祖国語で『陸』を意味する名を付けられたが、女のような名前だと気に入っていない。 生まれたその日に海へと連れ出された生粋の海賊だが、大の女好きで、陸で待つ大勢の恋人のため「海の上では死ねねえ」が座右の銘。ゆえに父亡き後も船長を継ぐ気はない。
船員で唯一、クリスたちの素性を知る人物で、時にアルベールの相談相手になることも。アンリ:卯川 晶13歳。クリスと同じく自身の出自は知らされていないが、クリス&アルベールと共に落ち延びたクリスの従弟。
海賊として育てられたにもかかわらず、クリスと違って持って生まれたお坊ちゃん気質を隠しようもないといった
性格。力仕事も戦闘も大嫌い。世間知らずで少し生意気。
アルベールも手を焼いているが、憎めない可愛らしい少年である。