≪9≫

後日――平和が戻った祖国。クリスたちの船は旅立ちの時を迎えようとしている。
暴君から解放された民たちには新しい王が必要であるが、その期待が重いクリス。

クリス「俺は海賊。生まれた場所がどこであっても、海での暮らしを捨てきることは、きっと出来ない……」
クリスは国の復興を見届けることなく、再び海へ出ると決める。
が、その心には後ろめたさが残っているのであった。
そんなクリスの想いを、アンリは察しているようで……。

一方、アルベールはどうするつもりなのだろうかと予想し合うティエラとジョバンニ。

ティエラ「クリスは一緒に来て欲しいんだろうけどな」 ジョバンニ「もう誰も秘密を抱えてる人間はいない。それぞれが自分の思うように、前に進めばいいんだよ」 ティエラ「お前はどうすんだ」 ジョバンニ「僕は、ティエラたちを裏切って、雇い主にも逆らった。根無し草だよ」